2024年からスタートする「新NISA制度」。
これまで「つみたてNISA」を利用してきた方にとって、「どうやって新NISAに移行すればいいの?」という疑問は大きいものです。
今回(その8)では、つみたてNISAから新NISAへのスムーズな移行のために知っておくべきポイントを、初心者にもわかりやすく解説します。
1.つみたてNISAと新NISAの違いを理解しよう
まずは、新NISAがこれまでのつみたてNISAとどう違うのかを簡単に整理しておきましょう。
- つみたてNISAの特徴
・年間40万円の非課税枠
・非課税期間は20年間
・長期投資に適した低リスクの商品が対象(主に投資信託) - 新NISAの特徴
・年間最大360万円の非課税枠(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)
・非課税期間は無期限
・つみたて投資枠に加え、個別株やETFが投資可能な成長投資枠が利用可能
新NISAは非課税枠が大幅に拡大され、長期的な資産形成にさらに有利な制度となっています。
2.つみたてNISAの既存資産はどうなるの?
つみたてNISAを利用中の方が気になるのが、既存の投資分(2023年までに積み立てた資産)がどうなるのかという点です。
- 2023年以前のつみたてNISA枠の非課税期間
既存のつみたてNISA枠で購入した商品は、これまでどおり「20年間の非課税期間」が適用されます。
2023年に購入した商品は、2042年まで非課税が維持されます。 - 新NISA枠への移行は不要
既存のつみたてNISAの資産は新NISA枠に自動で移行されるわけではありません。
あくまで「つみたてNISAの非課税枠」で運用が継続されます。
これにより、つみたてNISAで積み立てた資産はそのまま安心して運用できます。
3.新NISAで何ができる?つみたてNISAとの併用は?
2024年以降、新NISAが導入されると、つみたてNISAと同じようにコツコツ積み立てられる「つみたて投資枠」に加え、個別株やETFに投資できる「成長投資枠」が利用可能になります。
- つみたてNISAと新NISAの併用は不可
新NISAが始まると、従来のつみたてNISAへの新規積立はできなくなります。
つまり、2024年以降は新NISAの非課税枠を利用する形になります。 - 新NISAで選べる商品の幅が広がる
つみたてNISAでは投資信託に限定されていましたが、新NISAでは個別株やETFなどの幅広い商品に投資可能です。
成長投資枠を活用すれば、自分の投資スタイルに合わせた運用ができます。
4.新NISAに移行する際の注意点
新NISAへの移行をスムーズに進めるためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 新NISA口座の申し込みが必要
2024年以降に新NISAを利用するには、証券会社で新NISA口座を開設する必要があります。SBI証券の場合、オンラインで簡単に申し込めます。 - 投資スタイルを見直す
新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠を併用できるため、どちらをどの程度利用するかを事前に考えておきましょう。例えば、リスクを抑えたい初心者はつみたて投資枠をメインに、成長投資枠は一部のみ利用するという方法もあります。 - 既存のつみたてNISA資産は引き続き管理が必要
つみたてNISAで購入した商品は、そのまま長期保有を続けることが基本です。非課税期間が終了する時期を確認し、必要であれば運用方針を見直しましょう。
5. 新NISAに移行するメリットを活用しよう
新NISAは、つみたてNISAと比較して以下の点で大きなメリットがあります。
- 非課税枠が拡大:
年間360万円、累計1,800万円の非課税枠を活用できる。 - 非課税期間が無期限:
長期保有で資産の成長を最大化できる。 - 投資商品の選択肢が広がる:
つみたて投資枠に加え、成長投資枠で個別株やETFも利用可能。
これらのメリットを活用することで、これまで以上に効果的な資産形成が可能になります。
6.最後に
つみたてNISAから新NISAへの移行は、手続き自体は複雑ではありませんが、制度の違いや投資スタイルの変更をしっかり理解しておくことが大切です。
SBI証券では、新NISA対応の商品やサポート体制が充実しているため、初心者でも安心して移行を進められます。
新しい非課税制度を最大限活用して、長期的な資産形成をスタートしてみませんか?