投資信託を購入する方法として、従来の「銀行引き落とし」と、新しい「クレカ積立」の2つがあります。特にSBI証券では、クレカ積立が注目を集めており、ポイント還元などのメリットが魅力です。一方で、「銀行引き落としと比べて本当にお得なの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
今回(その9)では、クレカ積立と銀行引き落としをさまざまな観点で徹底比較し、どちらがお得なのかを解説します!
まずは、それぞれの仕組みについて簡単に説明します。
毎月の積立代金をクレジットカードで支払う方法。
SBI証券では、三井住友カード(NLなど)を利用したクレカ積立が可能です。
カード利用に応じてポイント還元が受けられる点が大きな特徴です。
銀行口座から自動で引き落とされる従来の方法。
ポイント還元はありませんが、シンプルで手間がかからないのが特徴です。
クレカ積立の最大の魅力は、クレジットカード利用に応じたポイント還元です。一方、銀行引き落としではポイント還元はありません。
還元率は利用するカードによって異なりますが、SBI証券で利用可能な三井住友カードの場合、還元率は以下の通り:
- 三井住友カード(NL):0.5%
- 三井住友カード ゴールド(NL):1.0%
<具体例>
毎月3万円を1年間積み立てた場合、以下のポイントが貯まります:
三井住友カード(NL):1,800円分のポイント
三井住友カード ゴールド(NL):3,600円分のポイント
ポイント還元はありません。
クレジットカードを登録する必要がありますが、一度設定すればその後は自動で決済されます。
ポイントが貯まるカードを利用している場合、よりお得に運用が可能です。
銀行口座の登録だけで済むため、手続きがさらにシンプルです。
ただし、口座残高を常に確認しておく必要があるため、資金管理が煩雑になる場合もあります。
手続きの手軽さはほぼ互角ですが、クレカ積立はポイント還元があるため、実質的なメリットが大きいです。
クレカ積立はポイントを再投資に活用できるため、運用効率が高まります。
貯まったポイントを投資信託の追加購入に充てることで、複利の力を活かせます。
例:1年間で貯まったポイントを再投資する場合
毎月3万円の積立を1年間続け、ゴールドカードの1.0%還元で貯まった3,600円分を再投資すると、その分も運用に組み込まれ、長期的には大きなリターンに繋がります。
再投資する仕組みがないため、資産運用効率の面ではクレカ積立に劣ります。
クレジットカードの利用限度額に注意が必要です。他の支払いと合わせて限度額を超えるとエラーになる可能性があります。
カード会社のポリシーによって、ポイント還元率が変更される可能性があります。
引き落とし日に口座残高が不足していると、積立が行えなくなります。口座残高を常に確認する手間が発生します。
利用者のライフスタイルや目的に応じて選ぶ方法を提案します。
- ポイント還元を活用して、よりお得に資産運用を進めたい方。
- 投資信託を長期的に購入し、複利の効果を最大限に活かしたい方。
- クレジットカードを日常的に利用している方。
- ポイント還元をあまり重視しない方。
- シンプルな手続きで資産運用を始めたい方。
- クレジットカードを持たない方、または利用を避けたい方。
クレカ積立は、ポイント還元や再投資の効果を活用することで、銀行引き落としに比べて実質的なリターンが大きくなります。特にSBI証券のクレカ積立は、三井住友カードとの連携により、初心者でも簡単に始められるうえ、投資効率を高めることができます。
ただし、投資は自己責任で行うもの。自身の資金状況や目標に応じて、どちらの方法が適しているかをしっかり検討することが大切です。これから資産運用を始める方も、すでに取り組んでいる方も、クレカ積立のメリットを活かして、賢く資産を増やしていきましょう!
☆彡(最終回)に続きます……